パプリカがハンガリーを救う?
世界一周16ヵ国目・ハンガリーにやってきました!
ポーランドから寝台列車で首都ブダペストへやってきた朝、ホステルのチェックインまで時間を潰すために入ったカフェで、まず最初に思ったことは
「接客が丁寧!!」。
ハンガリーの店員さんは総じて親切で、かといってへりくだることもなく、すごく心地よい接客をしてくれます。
ところで首都のブダペストって、「ブダ」側と「ペスト」側に分かれているって知っていましたか??
そしてその二つの境界となっているのがこれ、街の中央部を流れるドナウ川なんです!
ドブのように濁ってます。
私が初めて「ドナウ川」という名前を知ったのは、小学校低学年の頃、いとこがおばあちゃんの家のピアノで「ドナウ川のさざなみ」を弾いていたとき。
その時に連想した、真っ青にきらめく川のイメージをそのまま持ち続けていた私は、正直ちょっとショックでした。。。
さて今回は、そのドナウ川の川沿いにある、中央市場に行ってきました!
「ブダペストの台所」といわれているこの市場。
中にはたくさんのお店がずらりと並び、活気に溢れています!
お肉、野菜、お酒、スパイス、パン屋・・・そして見逃してしまう旅行者も多いようですが、お魚もちゃんと地下に売っています。
しかしこの市場、今まで行った他のヨーロッパ諸国の市場とは何かが違う・・・
そう、ここには、他の市場ではあまり見かけなかったお店があるのです!
それがこちら。
山のようにとうがらしを吊るして売っているお店がいくつかありました。どうやらとうがらしはハンガリーの名産品のようです。
私たちもさっそく買って、その日の夜にペペロンチーノを作ってみたのですが、二人で火を噴きました。
なにしろ嗅ぐだけでも辛いんです、このとうがらし!!
少しずつ使っていますが、まだまだたくさん余っています。旅の途中で出会えたひとにおすそ分けしていきたいです。
ちなみに、八百屋さんの軒先にもとうがらしがぶらさがっていたのですが、これ買えるんですか?と訊いたら
「これはただのディスプレイだから、欲しかったらそこのとうがらし屋さんに行くといいわ」と言われました。
お店の飾りとして使われるほど親しまれているんですね。
少し調べてみると、ハンガリーにとうがらしが伝わったのはオスマン帝国時代。当時高価だった胡椒の代替品として庶民の間に広まったのが始まりだそうです。
そしてその後、「辛くないとうがらし」としてハンガリーで品種改良されたのが、パプリカ。
そう、「パプリカ」はハンガリー生まれで、そもそも「Paprika」という言葉自体、「pepper」を表すマジャル語(ハンガリー語)だったんです!
なるほど、どこのスーパーに行っても必ずパプリカが置いてあるのもうなずける。
さらにもう一つ、パプリカが好まれる理由として、
「ハンガリーではパプリカが生活習慣病予防対策の野菜として指定推奨されている」
というのがあるらしいのです!
何でも、
各家庭にバケツ単位でラードを保管し、
朝からパンにラードを塗り、
炒め物にも大量のラードを使い、
肉料理にはラードの塊を添え、
バーベキューでは滴る油をパンに付けながら食べる
というハンガリーでは、国民ひとり当たりのラード消費量がひと月数kg単位(!)ともいわれ、近年中高年の肥満による生活習慣病が国家問題なのだとか。
そこに一役買っているのがパプリカ、というわけらしいのです。
(しかし、ホントにこんなに食べれるんだろうか・・・都市伝説だったりして・・・)
たしかにそう言われてみると、そんな食生活をしているにも関わらず、ハンガリーの女性にはスラッと綺麗な人が多い。もしかすると、パプリカのおかげなのかもしれませんね。
「脂を摂りすぎた日は、パプリカ」
皆さんも、試してみてはいかがでしょうか?
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