八月の入道雲を見ていると、アイスクリームが食べたくなる
<※写真はイメージ>
僕の故郷は、北海道の海沿いにある小さな町です。そこでは毎年夏に、子ども達が神輿を担ぎ町内を練り歩く催しが行われます。小学生の頃は、僕も近所の友達と一緒に、よく参加したものです。
幼い頃の記憶なので、どれほどの時間を練り歩いていたかは、もう覚えていないのですが、途中に休憩時間があり、そこでバニラアイスがもらえたことだけはとてもよく覚えています。木の棒がついた、何の変哲もないバニラアイス。全身に汗をかきながら、はっぴ姿で食べるその味は、なぜか普段よりずっと美味しく感じられるのでした。大人になった今でも、あの時食べたバニラアイスを懐かしく思い出すことがあります。
夏に食べるアイスクリームは、なんであんなに美味しいのだろう……。
海外でも、やはりアイスクリームは人気のようです。どこの国へ行っても、食べている人を必ず見かけます。チョコレートやソーダ、レモンなど味も豊富で、形もいろいろ、そしてどこかメルヘンな、アイスクリーム。前振りが長くなりましたが、今回は海外で僕たちが食べたアイスクリームの中からお薦めアンド変わり種を3つ紹介したいと思います。
1. トルコアイス
言わずもがなのトルコアイス。一時期、日本でも流行しましたよね。トルコには至る所にトルコアイス屋さんがあります。
トルコアイスは、びよーんと伸びる楽しさや味もさることながら、アイスを作ってくれる店員さんのパフォーマンスがおもしろい。どんなものか、とりあえずご覧ください。
短いですが、こんな感じです。
お気づきかと思いますが、やられる側は、ちょっと気恥ずかしい。硬派な方は「そんなことしなくていいから、アイスだけくれ」と思うかもしれませんが、交渉の余地はほとんどありません。「アイス1つ」と頼んだ瞬間に、あなたの頭上で鐘が鳴り、あのパフォーマンスが始まってしまいます。こちらにできることがあるとすれば、相手の幻術に惑わされず、的確に素早くアイスを掴み取ることだけです。集中してください。
とはいえ、旅の恥はかき捨て! トルコへ行ったら、ぜひ訪れてみてください。なにより、トルコアイスはおいしいですよ。
<店員の幻術に言葉を失うおじさんの背中(と予想。)>
※ちなみに、イスタンブールよりカッパドキアの方が、安くトルコアイスを買うことができました。おすすめ。先の動画も、カッパドキアのお店です。
2.ポルトガルで食べたBioチョコレートアイス
おつぎはポルトガルで見つけたアイスです。
首都リスボン。地下鉄「ロシオ駅」から徒歩数分、AUGUSTA通りにそのお店はあります。
お店の名前は「Amorino」。ご紹介したいのは、このお店のBioチョコレートアイスです。
これが、絶品! まるで、溶けた上質チョコレートをそのまま食べているような感じ。フレイバーの種類も豊富で、ワッフルなどアイス以外のメニューもありました。値段は少々高めですが、贅沢感があります。ポルトガルを旅行する際は是非!
※追記……調べてみたら「Amorino」はフランス発のアイスクリーム屋さんで、イギリスやドイツ、アメリカにもチェーン店があることが判明! なんてこった! 結構どこでも食べられた……。 幸い(?)日本にはまだ進出していないようなので、海外旅行の際はぜひ! Amorino: http://www.amorino.com/en/
3.ファルデ
最後は、イラン南部の都市シーラーズで食べた不思議なアイスをご紹介。
イランは日中の気温が40度近くあり、湿度も高め。
あ、これ6月です。笑
こんな環境でも、宗教上の理由から、女性は常に全身を布で隠さなければなりません。もちろん旅行者も例外ではなく…。杏子さんは終始顔が真っ赤で「全部脱ぎたい」が滞在中の口癖に。
息ができなかったんです。深く吸えなかったんです。
とにかく、僕たちは、冷たいものを求めていたんです。
事前にネットで「イランにはファルデという細長いアイスがある」「それは口にいれた瞬間、ふわっと溶ける」といった情報を得ていたものの、お店の場所がわからず。「まあ、運良く見つけたら食べてみよう」程度の気持ちでいたら、美しいステンドグラスで有名な「マスジェテ・ナスィーロル・モスク」に程近い通りで発見。
<写真は、マスジェテ・ナスィーロル・モスク。何度やっても暗唱できず>
店に入り、さっそくオーダー。僕たち夫婦+シーラーズで出会った日本人の女の子Fちゃんの分で、計3つ。
まず、普通のアイスが盛られて、
その上にどーん!! 細麺がどーん!!
最後に、レモンシロップをかけてできあがり。
いざ、実食です。
……うん!
これは歯ごたえ十分だ!!!
「口の中でふわっと溶ける」ことを予想していたため、思わず「なんかちがう! 」という気持ちに……。イランのみなさん、ごめんなさい。誤解がないように書いておきますが、これ美味しかったです。麺は、ほどよくひんやりとしていて、レモンシロップとの相性も◎。ただ麺の下に埋まっている普通のアイスが食べたくて、必死にスプーンで表面掘ったのも事実で……。多分、イランが暑すぎたせいかと。口の中でごちゃごちゃやってんじゃないよ、もっとドーンとこいよ! って気持ちになってしまいました。表参道とかで売ったら「新感覚スイーツ」として評判になる気がします。イランへ行った際は、是非食べてみてください!
<淡々と食べる2人とそれを撮る僕>
まだまだ暑い日が続きますが(東南アジアの方なんかずっと夏なんですよね……)、アイスを食べて、乗り切りましょう!
日本で、スイカの形をしたあのアイスが食べたい今日この頃です。
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